代表笹森 3月コラム
今月は大きなイベントが2つもありました。お越しいただいたご家族の皆さま、本当にありがとうございました。どちらも後から視聴可能なアーカイブ配信がございますので、ぜひご覧ください。
1つ目のイベントは、クラシカエールが主催したオーケストラのコンサート「旅するエール」です。私たちアノネ音楽教室の弦楽器講師陣も、オーケストラのメンバーとして演奏しました。
今回の演目には、私自身も大好きな「だったん人の踊り」(A.ボロディン作曲)という作品がありました。よく「最も美しいメロディ」と評される、素晴らしい旋律が冒頭に流れます。特に私が好きなのは、合唱付きの演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=FFaDNB73q-M
「だったん人の踊り」は、ロシア軍とだったん人との攻防を巡った人間模様を描いたオペラ「イーゴリ公」の中の1曲で、舞台は1185年のキエフ大公国です(今日衝突が起きているロシアとウクライナ、そしてベラルーシは、いずれもキエフ大公国を文化的なルーツとしています)。合唱を伴う場合は、冒頭の美しいメロディに乗せて、祖国キエフ大公国を思う歌が歌われます。
作曲者のボロディンは、この国盗り合戦の物語を描いたオペラの中でも、「だったん人の踊り」のシーンには、異民族同士が手を取り合うことが大事だというメッセージを込めたそうです。実際にオペラを見てみると悪役が登場しないのですが、そういったことからもボロディンのメッセージが感じ取れます。そんなボロディンの思いを胸にこの作品を聴いたり演奏したりすると、一層感動が深まります。
最近は、私自身も痛ましい戦争のニュースに心が痛み、塞ぎ込みたくなるような気持ちが続いていました。そんなとき、ある記事を目にしました。それは「隣にいる人は被災者やウクライナとつながりがある人だと思って、親切にしてみると良い」というものでした。親切な行動を取ることが、相手だけではなく自分の幸福度もあげてくれるのだそうです。もし心を痛めている方がいれば、少しでもご参考になれば幸いに思います。
直近2つ目のイベントは、1年間を通してアノネ音楽教室全体が一丸となって取り組んだ、「アノネミュージックフェスティバル」のスペシャルコンサートです。これは、映像作品の上映と講師陣による生演奏を交えた、2年ぶりの大きなコンサートでした。こうした催しが実現したのは、映像作品を制作するにあたって、保護者の皆さまに動画提出などさまざまにお支えいただいたからこそです。改めまして、ありがとうございました。
当日は、子どもたちの素晴らしい歌声に、講師一同心から感動いたしました。ご来場いただくことが叶わなかった方には、事前に参加登録をしていただいている場合、コンサートをそのまま録画した映像を後日配信いたします。いましばらくお待ちいただければと思います。
今回は子どもたちが出演する映像作品の上映と合わせて、アノネ音楽教室として初めて全教室長・講師が全員登壇して演奏するという試みを行いました。終演後にロビーでご家族の皆さまの晴れやかな表情を見ることができたり、アンケートで喜びの声の数々をいただいたりするなかで、私たちもたくさんの喜びと幸せをいただきました。