リレーコラム:2026年5月 『水を得た魚のように』町田 光優(まちだ あきひろ)
- 広報 株式会社グランドメソッド

- 12 時間前
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執筆者紹介:町田 光優(まちだ あきひろ)
アノネエレメンタリースクール主任。 集団音楽教室『年中長総合コース』『総合(小学生ベーシック)コース』『高学年総合(エキスパート)コース』 教室長、合唱指導者。
「授業やレッスンはお祭りみたいに楽しむもの!」と学ぶことの楽しさを体現し、子どもたちからも大人気の”まっちー先生”。毎日朝から子どもたちと全力で学び、遊び、成長や変化をとことん見て導きます。
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『水を得た魚のように』
ご報告が遅れてしまいましたが、この度、2026年1月5日に入籍いたしました。お相手は花まるグループの同僚です。たった一人でも「守る相手が居る」ことで、世の中の見方は劇的に変わりました。保護者の方をはじめ、あらゆる場所で出会う「家族」って本当にすごいな、とあらためて日々実感しています。
今後は、お互いが家庭を築く責任の大きさに向き合い、二人三脚で支え合いながら、一歩ずつ前に進んでまいります。プライベートでも仕事でも、謙虚さを忘れずに、夫婦ともども全力で取り組んでいくつもりです。
そして保護者の皆さまは、私にとって人生の大先輩でもあります。夫婦が上手くいく秘訣があれば、ぜひ教えていただきたいものです。ご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
アノネエレメンタリースクール(アノメン)
アノネエレメンタリースクールが開校して1年あまりが経ちました。まずは、現在に至るまでアノメンを信じて付いてきてくださった保護者の皆さま、毎日通塾してくれている生徒一人ひとり、それから運営に携わるすべてのスタッフに、心からの感謝を伝えたいです。いつもありがとうございます。
この1年間、本当に語りつくせないくらい色々なことがありました。私を含めたスタッフ一同は、子どもたちと日々向き合い、保護者の皆さまとも連携をしながら、試行錯誤を重ねながら、かけがえのない時間を過ごしてきました。これからも、今通っている子どもたちが新たな成長を遂げていけるように、教室運営のアップデートを重ねてまいります。同時に、まだアノメンに出会っていない子どもたちとの出会いも楽しみにしています。
さて今回は、アノメンに通う5年生Aさんのエピソードをご紹介します。
はじめてアノメンの体験を受けにきた日の朝、Aさんは教室のビルの前で動かなくなってしまいました。
「行きたくない」
という強い拒絶、そして、親への暴言。
逃げまわって、感情が揺れ動く姿が見えました。
アノメンの子たちが総出でAさんを迎えにいきましたが、あともう一歩というところで、どうしても動こうとしません。それでも根気よく話しかけ続けました。Aさんの気持ちに寄り添いながら、最初の一歩を踏み出していけるように。
「一緒に行こう!」
アノメンの子どもたち、スタッフみんなの応援に押されて、ついにAさんの足は動き出しました。
気づけば、みんなと一緒に公園で活動していました。
その後、なんとかアノメンには通えるようになったものの、家では癇癪を起こしたり暴言を吐いたりと、保護者の方にとっても大変な日々が続いていました。私たちとしては、Aさんと1対1で話す時間をつくったり、保護者の方と関わり方についての情報を共有しながら、少しずつ歩みを進めていきました。教室で過ごすAさんの様子に波はありましたが、少しずつ変化の兆しが見えはじめていました。ですが、自分が苦手だと感じているものに正面から向き合えない性質は変わらず、届きそうで届かないような、もどかしい日々が続きました。
約半年が過ぎ、林間学校で大きな転機が訪れます。
林間初日、彼は自分から、
「自分も食べられるようになりたい!」
と言いました。
この一言がすでに驚きでした。じつはAさんは偏食と少食の傾向が強く、苦手な食べものが多いのです。そんなAさんが、自分からチャレンジしたいと言うなんて! と。
2日目には食卓を囲みながら、
「みんなは好きなもの食べられていいなあ」
とぽつり。チャレンジしているからこそ、周りの子たちの様子も見えてくる。Aさんの葛藤を感じました。
そして3日目。その日の夕食後には、別の班の子どもたちの誕生日サプライズパーティーが開かれ、本来、Aさんもそこに参加するはずでした。
でもAさんは、
「カレーを食べるからいい」
と宣言。
一口ずつ、時間をかけながら、彼は食事に向き合いました。
「がんばる!」
「ああでも、野菜が大きい...」
などなど、声に出しながら。
この日のAさんは、仲間との楽しみから身を引いてでも、自分が苦手な領域に挑戦することを選びました。宿の方もその選択を尊重して、親身にそばで見守ってくれていました。
サプライズパーティーが終わってみんなが戻ってくると、そこには、きれいに完食されたお皿が!
その瞬間、大人も子どもも大歓声を上げました。
「自分と向き合うことを選んだ勇気」を、みんなが認めてくれた瞬間。
同学年の仲間の一人が、
「すごいよ! 本当によくがんばったな!」
と声をかけたとき、Aさんは涙を流していました。
翌朝の解散時に、保護者の方からこんな言葉をいただきました。
「何年間かけても変わらなかったことが、たった数日で変わって、本当に嬉しいかぎりです!」
この言葉に、保護者の方の今までの苦労がぎゅっと詰まっていることを感じました。
がんばってほしいけど、無理をさせたいわけじゃない。でもこのままではずっと変わらないかもしれない。そんな悩み続けた日々がきっとあったのだと思います。そして、その日々があったからこそ、アノメンとの出会いをきっかけに、大きな成長の一歩が踏み出せたのだと感じました。
「ここなら行けるかも」という小さな希望。
仲間になっていける喜び。仲間が増えていく喜び。
「自分の居場所はここだ」という、心を開いていいんだ、と思える確信に近い何か。
こうした感覚が積み重なっていくと、子どもたちは明らかに変わっていきます。Aさんを見ているとそれがよくわかります。
今まで溜めこんできた何かを晴らすかのように、Aさんの言葉や行動はどんどん変わっていきました。出会う前や出会ったときにどれだけネガティブな態度が見られたとしても、本来の自分を発揮できるようになると、コインの表と裏がひっくり返るように、つらかった時期すらも、現在の自分を動かすエネルギー源になっていきます。
今その子がどんな日々を過ごしていても、子どものポテンシャルをここまでと決めつけず、どこまでだって伸びていく可能性がある、と信じ続けること。味方になって、応援の声をかけていくこと。アノネエレメンタリースクールでは、そんな姿勢を大切にしています。
冒頭に、たった一人でも「守る相手が居る」というのは、責任重大であるということを書きました。子どもたちは保護者の方のそういった想いの乗った存在だと思っています。一人ひとりを本当に大事にしながら、保護者の方も支えていきたい。これからも力になっていきたい。改めてそう心に刻んだ1年でした。
アノネ音楽教室/アノネエレメンタリースクール 町田 光優(まちだ あきひろ)- ”まっちー先生
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