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代表笹森コラム 12月号

更新日:2021年1月29日

 先日、アノネミュージックプロジェクト*の際に募集したクラウドファンディングへのご返礼の演奏動画が一式完成しました。また、随時ご返礼としてプライベートコンサートを行っています。クラウドファンディングには100人以上もの方々にご応募いただき、誠にありがとうございました。作曲担当である坂村や阿部明日見が子どもたちや保護者の皆さまの個々のリクエストに応じて作曲・編曲したものも多くあります。各ご家庭それぞれのお気持ちに応えることができていれば嬉しく思います。改めてご参加いただいた皆さまに、心より感謝申し上げます。

*15か国語の民謡の合唱とオーケストラによる映像作品を制作したプロジェクトです。

動画URL:https://youtu.be/Gb7Qu8kt0bs


 4月から7月にかけて、コロナ禍だからこそ「音楽で世界にエールを送りたい」という思いから制作したこの動画ですが、先日はアメリカ在住の国連関係者の方の目に留めていただきました。オセアニア、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、中南米諸国、アメリカ・カナダと、時間差で世界各地につないでいく形式のオンラインイベントで扱っていただく機会にも恵まれました。


 一方、子どもたちを主役としてフルオーケストラが彩るクリスマスコンサートやスプリングコンサートは、残念ながら今年は開催できない状況です。そんななか少しでも子どもたちに楽しんでもらえるようにと、オンラインでの企画を実施してきました。夏の盆踊りの会や楽器作りワークショップ、そして先日のクリスマス会などです。保護者の皆さまや子どもたちからの配信時のチャットやアンケートでの温かいコメントに私たちも励まされ、元気をもらいました。私自身も、クラウドファンディングのご返礼のコンサートを行うなかで、目の前で喜んでくださる皆さまの姿を拝見して、改めて音楽を通して幸せをもらっているのは私たちの方なのだと痛感しました。


 ちょうどこのコラムを書いている最中にも行われているミュージックアカデミーは、どのコースも定員があふれてクラスを増設する必要があったほどの参加者数で、個人実技レッスンのオンライン発表会も用意した枠以上のお申し込みをいただきました。こうした一つひとつの企画に信頼して送り出してくださる保護者の皆さまに感謝の思いを抱きつつ、来年新型コロナが落ち着いた場合も想定して、クリスマスコンサートやスプリングコンサートの会場を既におさえています。


 教育関連を含むサービス業の企業が次々に倒産していく厳しい状況のなかで、音楽教育業界ではコロナ禍が始まった3か月前後でレッスンが完全に休講になった教室も、大手を筆頭に多くあるそうです。オンラインでもレッスンができるということを困っている音楽教育関係者に伝えましたが、生徒側の環境がなかなか整わず、すぐに教室全体でオンラインレッスンに舵を切るのは難しかったといいます。たとえば、ご家庭にデバイス(パソコンやタブレット機器)がない、あってもお父さんの仕事用のものしかない、またネット環境がないなどの問題があったそうです。そんななかでの子どもたちのモチベーション維持は大変だったことと思います。また、音楽家仲間からも、レッスンやコンサートがなくなり困窮しているという話を数多く耳にしました。


 一方で私たちも「音楽のレッスンをオンラインで行うのは難しいのではないか」「子どもたちの学びの機会がこれで途切れてしまうのか」と憂う局面もありましたが、花まるグループの組織力のバックアップがあり、すぐに前に進むことができました。花まるのオンライン授業を推進したコロナ対策チームによるアドバイスや監修のもと、24時間体制で移行を進めてきました。また、アノネ音